今年も残すところあと僅かですが、入れ替わり立ち代わりの激しいメタルコア(ポストハードコア)界で惜しくも解散してしまったバンド、そして奇跡の復帰を遂げたバンドをまとめてみました。
◆Attack Attack! (アタック・アタック!)
活動期間:2007-2013
5/29のペンシルバニア・ミルベールでのライブを持って6年間の輝かしい活動に終止符。
エモーショナルで重々しいメタルサウンドに、叫び倒すスクリームとエフェクトたっぷりの幻想的なクリーンボーカルを乗せ、さらに軽快なエレクトロを見事に融合させた第一人者。
初代ボーカルには”Of Mice & Men”のスーパースクリーマー”Austin Carlile”が在籍(1stアルバムはオースティンボーカル)していたことでも有名。
後に一代ブームとなるボーカルへのエファクト「オートチューン」やメタルサウンドにシンセサイザーを加えたエレクトロニコアの基礎(お手本)を築いた功績はあまりにも大きく、後世のバンドに与えた影響力は計り知れず。
ヘビーメタルの様式美を重んじる生粋のメタラーからの評判は散々だったものの、エモ・スクリーモでは物足りないキッズや革新的な音楽を好むキッズにばかウケし、その勢いと人気は急上昇。バンドの代表曲「Stick Stickly」では、その楽曲のクオリティの高さに加え、MV内でのメンバーのアクション「ランニング」や「クラブ(蟹)」は伝説に。
ファーストの頃はオースティンのイメージが強く、彼による功労は大きなものだったと思います。しかし、その後のケイレブの活躍には目を見張るものが有り、彼のマルチな才能は入れ替わりの激しいバンドを支えた立役者だと思っています。
そして最後の作品になってしまった3枚目のアルバム「This Means War」では、ボーカルへのエフェクトをきっぱりと辞め、エレクトロ要素も削った実に先駆者らしい仕上がりです。AA!らしくないと言えば、らしくないとも言える一枚ですが、主力メンバーの相次ぐ脱退にもめげずこれほどの作品を作り上げたことを素直に賞賛したいです。
◆Woe, Is Me (ウォウ, イズ・ミー)
活動期間:2009-2013
9/18にサイト上で突如の解散表明。8月には新作EPをリリースし、11~12月にはUKツアーを予定していただけにメタルコア界に激震走る。
“Of Machines”のドラマー”Austin Thornton”を中心に2009年に結成。当時流行していたポップソングのメタルコア(ポストハードコア)カバーをWIMも例外なく行ない(“Ke$ha”の”Tik Tok”)他を圧倒するクオリティとセンスを見せつけ、オリジナル楽曲のリリース前からシーンの最注目株に。
翌年の2010年にはRise(Velocity)レコードより、待望のニューアルバムをリリースするも、不安定なメンバー構成が続き、2012年にはギターとドラムを除く全パートのオリジナルメンバーが脱退。そしてバンドを抜けたメンバーたちで構成された新バンド”Issues”を結成するという大事件が発生。そして伝説に。
メンバーが脱退する度にインタビューやブログでよく目にした「バンドを完璧にコントロールしている人間がいる」という表現。ドラムのオースティンさん、貴方だったんですね(´;ω;`)どれくらい彼がワンマン経営者だったのかはわかりませんが、今年活動を再開した”Of Machines”に唯一お呼ばれしてないところを見ると・・。
とは言っても、メンバーのやり方や性格がどうであれ「スクリームしまくった後にクリーンメロディ挟めば大体どんなメロでも良く聞こえるじゃん」坊を秒殺で黙らせるほどの本格なメロディアスさでシーンに大きな影響と可能性を与えたことは間違いありません。(幸か不幸か、これらは”Issues”でたっぷりと堪能できます。)
◆Confide (コンファイド)
活動期間:2004-2010,2011,2012~
スクリーモ~メタルコア(ポストハードコア)へと移り変わる激動の時代を駆け抜けた実力派バンド。
2010年11月の解散後は、再結成の噂や一度きりの復活(これは本当になんだったのか)や新譜制作のための寄付金集め等、若干胡散臭くも定期的に活動再開を示唆する情報でぬか喜びさせられてきましたが、今年の7/30についに三枚目のアルバム「All Is Calm」をリリース!寄付金回収からおよそ一年後の完成ですが、胸をほっと撫で下ろしたファンも多いのではないでしょうか。
これでついに完全復活か!と思ったのも束の間、バンドのクリーンパートやエレクトロ部も担当するドラマー”Joel Piper”が9月のライブを最後に脱退(´;ω;`)波乱万丈な再出発ですが、なんとか頑張って再来日を果たして欲しいです。もちろん、前回のように日本を最後のツアーにするというのはナシの方向で。
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